ふーん:読売新聞
『森で探す 香る落とし物』
読売新聞、6月1日夕刊の記事だ。
『フィリピンの密林で「世界一高価なコーヒー豆」探しに奔走する人々がいる』というのだが、『その豆が採れるのは、コーヒーの木ではなく、山の斜面』なんだとか。
コーヒーの名前は、「アラミド・コーヒー」で、どのぐらい高価かというと、100グラム6825円もするそうだ。
『アラミドとは、フィリピンの言葉でジャコウネコのこと。東南アジアやアフリカに生息し、フィリピンに住む種類は植物しか食べない。そのアラミドが、山に自生するコーヒーの実を食べた後、そのまま体外に排出したものが「アラミド・コーヒー」だ』。
え? まじで?
まあ、普通に飲んでいるコーヒーも皮や果肉を取り除いて豆だけを使っているのだから、ジャコウネコの体内で不要な部分を消化してくれていると思えば、理にはかなっている。
それに、ジャコウネコの性器周辺から採れる分泌液はシャネルNo.5などの香水にもブレンドされているというから、ハイソな世界では馴染みがあるとも言える(?)。
なので、フィリピンの人たちは、ジャコウネコの糞を求めてケモノ道を歩き、コーヒー豆を採集しているそうだ。
しかも、『「他国では飼育したジャコウネコから豆を取り出すが、ここでは野生のアラミドが選別した熟した実だけを使う。だから、味と香りが抜群にいい」と自信満々だ』そうで、約100人が「香る落とし物」探しに奔走してるとか。
ただ、ジャコウネコ自体が食用のために捕獲されて生息数が減少し、また『コウモリを使った偽物も出回っている』ので、なかなか先行き厳しいお仕事のようだ。