矜持:読売新聞

『渡辺恒雄・本社主筆に決まる』


 なにが? と思ったら、『第54回カンヌ国際広告祭で、読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長・主筆が、世界のメディア業界の中から傑出した人物をたたえる「メディアパーソン・オブ・ザ・イヤー」を受賞することになった』そうで、読売新聞だけが6月1日朝刊の1面で報じている。
 『同広告祭は世界最大規模の広告コンクール』で、同賞の受賞は、『「メディア王」と呼ばれるイタリアのベルルスコーニ前首相(中略)らが受賞しているが、アジアでは初』なんだそうだ。


 いや、笑っちゃいけないが、なんだか滑稽な印象を受けるのはなぜだろうか。
 少なくとも「主筆」を名乗っているということは、現役のジャーナリストなわけで、であれば「広告祭」の一等賞をもらっていいのか。それを喜んでいていいのか。
 もっとも、『朝夕刊で約1400万部と世界一の発行部数を誇る読売新聞のほか、テレビ局、出版社、プロ野球球団など、広告媒体としても大きな影響力を持つグループを率いていることが評価された』のであって、書き物への評価ではないのだから、目くじら立てることでもないか。


 え? いいのか、ナベツネ、それで。