寄る辺なき時代に:朝日新聞

『ミスタードーナツ青梅店閉店へ 住民の署名実らず』


 5月19日、朝日新聞のむさしの版だが、タイトルだけでは、なんのことかさっぱり分からない。


 『「ミスタードーナツやめないで!」−−青梅市本町のJR青梅駅前にある青梅店が近く、30年の歴史に幕を下ろす』というのだが、どうしてそれが記事になるのかといえば、『「身近な憩いの場」として親しまれ、住民らが署名活動までして存続を求めたが、商店会全体の地盤沈下の波の中、願いは届かなかった』からだ。


 この店は、1977年に開店したフランチャイズ店で、なんと多摩地区では一番最初のミスドだった。それは、それで、「へぇ〜」だけどね。
 『ところが昨年暮れ、閉店のうわさが広まった。前商店会長で市議の榎沢誠さん(56)らが中心になって、4月27、28の両日、署名活動を実施』し、集まった345人分を運営会社に提出したが、あえなく閉店が決定したそうだ。


 同店隣で青果店を営む65歳の男性は、親子2代でバイトした人だっている。なくてはならない店だった』と話し、運営会社の社長も閉店にあたって、『近くのお年寄りがいつも利用してくれており心残り』だと話しているそうな。


 まったく独断だが、なんともミスドらしい逸話だなあと思う。
 こういうエピソードが成り立ちそうなチェーン店(少なくとも全国規模の中で)は、ほかに思いつかない。あるとすれば、不二家か。
 しかし、青梅駅前では、その不二家『1月に同社のずさんな品質管理が発覚した影響で閉店』し、地元の喫茶店もこの3月に休業したそうで、寄る辺なきお年寄りたちは何処へ。。。