お若いのに:朝日新聞
『新聞と戦争』
5月1日から朝日新聞の夕刊で新しい連載企画が始まった。
『「幻の支局」のことが、この十数年、頭から離れなかった』という書き出しで始まる、『植民地朝鮮で』というサブタイトルの記事だ。
「新聞と戦争」と銘打っているが、じっさいは「朝日新聞と戦争」であって、戦中の朝日新聞が現在のソウルに「京城支局」を置いていたことから、『朝日新聞は戦前、朝鮮とどうかかわってきたのか』を検証するようだ。
企画内容については同紙の自由なのだが、その第1回原稿の署名欄に、ちょっとした違和感を覚えた。
『このシリーズは植村隆=49歳=が担当します』とあるからだ。
いったい、いつから朝日新聞は執筆した記者の年齢を表示することにしたのだろうか。
と思ったが、他の記事の署名欄には年齢表記はない。
では、なぜこの連載だけ表記したのか?
しかも、京城支局に勤務した先輩記者をインタビューするにあたって、「49歳」というのは、若くはないけれど、戦争を知らない世代でもあり、かなりビミョーだ。
すなわち、なにを言いたいのかが分からない。
ちなみに、新聞における年齢表記といえば、このブログの記事を思い起こす。
三月書房のブログ
京都の書店主が京都新聞の取材を受けたのだが、その記事がむちゃくちゃで、なのに年齢だけは正確。こんなことは、世の中に数少なくないのだろう。
だから、朝日新聞は、その代償として、取材した側も年齢を明記するようになるのだろうか。
はたまた、「お若いのに立派ね」とか、そんな賞賛を求めての年齢表記なのだろうか。
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