美しい日本語:東京新聞
『復活ドデュV3』
東京新聞、3月23日のスポーツ面だ。
『水泳の第12回世界選手権第6日は22日、当地でシンクロナイズドスイミングなどを行い、ソロのフリールーティン決勝では、ビルジニー・ドデュ(フランス)が99.500点で優勝した』っていうんだけど、昨日のテレビで見たのは、フランスのデデュー選手が優勝したシーンだったのでは? 「ドデュ」って誰よ、こんなでっかい活字で誤植!?
と思って調べたら、東京だけでなく、朝日、毎日、読売、産経とも「ドデュ」っていう人が優勝したと報じている。
しかし、各紙の22日付けテレビ欄を見てみると…。
これまた例外なく、『世界No.1女王決定戦 復活の女神デデューvsW杯優勝のロシア女王』とある。
どうなってんの?
「ロボットのような表現しかできないロシア人選手が世界のトップだなんて許せない」と復活したフランス人選手のローマ字表記は、「Dedieu」で、かつては、「デデュー」で統一されていたのが、一昨年から新聞各紙が、「ドデュ」と原音に近い表記に変更したのだとか。
たとえば、「カトリーヌ・ドヌーブ」のローマ字表記がDeneuveなのと同じで、フランス語における「De」は「ド」と読むという統一見解があるからだそうだ。
じゃあ、なんでテレビ欄は、「デデュー」のままなのかという疑問が残るが、これはテレビ局が流す番宣原稿をそのまま掲載するからなんだろう。
こういうのを「お役所仕事」と言う、美しい日本語では。