親分!:産経新聞

『産経抄』


 1月26日、産経新聞1面のコラムだ。


 先日、大量破壊兵器疑惑を理由にブッシュがイラク攻撃に踏み切ったのは「判断が間違っていた」と久間防衛大臣が発言したことに対して、『これは閣内不一致だとそしられても仕方がない発言だろう』と批判。
 『確かに当時からイラクの核兵器開発には疑問符がつけられており、一政治家としての発言としてはとがめる筋合いのものではない』としながらも、『防衛相は一政治家ではない』との考えから、『その重責を担う人物が同盟国のトップをけなした影響は決して小さくない』と主張している。


 また、米国内でブッシュの支持率が急落している現状をかんがみて、『相手が苦しいときに励まし、的確なアドバイスをしてこそ真の友人である』として、『同盟を傷つける発言は百害あって一利なしだ』と言い切る。
 そして、『部下の失態は上司の責任でもある』として、安倍首相に対しても、『正月は欧州を歴訪して一定の成果を得たが、肝心の日米関係はどうか』と自省を求めている。


 産経新聞の熱心な読者ではないので、確かなことは言えないが、個人の考えよりも組織の論理を優先させたり、核の傘によって文字通り日本を傘下におく米国(のブッシュ政権)を支持すべし、という主張は、この新聞の読者層の考え方とどのぐらい馴染むのだろうか。