サムライ:東京新聞

『英で警官救った「サムライ」どこ』


 1月13日、東京新聞の夕刊(時事通信配信)だ。


 『英北東部の町サウスシールズの警察当局が、警察官を襲った武装ギャングを刀で撃退した後、姿を消した「サムライ男」を捜している。』のだとか。
 なんでも、『この町で民家の中から助けを求める女性の声を私服警官2人が聞き付け、救出に当たったが、中にいた強盗団は計5人。強盗の1人がナイフで警官を突き刺そうとした時、どこからともなく刀を持った男性が現れ、ナイフ男に反撃。別の強盗の腕も刀で攻撃して、逃走を阻んだ。』とかで、最終的に強盗団の内3人が逮捕されたが、『「サムライ男」はこつぜんと姿を消し、正体も分からないまま。警察は住民に情報提供を呼び掛けている。』というもの。


 それはともかく、この記事がヤフーのトピックスに出たことから、一部で話題になり、ヤフーによると、「この記事に関するブログ」が186件あるそうだ(14日現在)。
 それらのブログに、ご丁寧にリンクしているので、覗いてみたが、そのほとんどが、「かっこいい」だの「真のヒーロー」と持ち上げるもの。


 しかし、実際に見つかったら、「サムライ」は、日本でいう銃刀法違反で逮捕されたりは、しないのだろうか。
 それに、イギリス人が、日本刀と青龍刀をちゃんと区別してるかも怪しい(そもそも「刀」としか書いていないし)。中国人の蛇頭関係者が、「あのヒーローは、私です」と名乗り出ないとは限らない。


 そのヘンをすっ飛ばして、「samurai spirit!」などと賞賛するところに、プチナショナリストたちの温度が上がっているように感じるのは、まったくの杞憂だろうか(なら、いいんだけど)。