夫婦って:読売新聞

『金融マンと美人妻 無残』


 1月11日、読売新聞の夕刊。
 渋谷区の高級マンションに住んでいた三橋祐輔さんが、妻の三橋歌織さんに殺された事件の続報だ。


 『三橋さんの勤務先は、米総合金融グループ「モルガン・スタンレー」傘下の資産運用会社。マンションの住民らによると、クールな印象で、あいさつをしても返事がないことが多かった』と伝えている。


 それはともかく、『歌織容疑者は「結婚半年後から言い争いが絶えなかった」と供述』しているのだが、記事は、『それを裏付けるように、マンションの女性管理人は「夫婦という雰囲気ではなかった。同居している程度にしか見えなかった」と振り返った』と続けている。


 が、たぶん、同一人物に話を聞いたであろう東京新聞は、マンションの管理人を務める50代の女性が、こう語ったと伝えている。
 いわく、『二人ともクールでリッチな感じで夫婦というより恋人同士みたいだった』と。


 言葉尻に目くじらを立てるようだが、この記事から、読売新聞は、夫婦とは愛ある関係だと見ていて、一方の東京新聞は、夫婦より恋人関係の方がより仲睦まじいものと定義しているように感じるのは、わたしだけだろうか。


 じっさいには、DVなどがあって、仲睦まじいというワケにはいかなかったようだけれど、生活感を感じさせない関係を否定的に見るか肯定的に見るか、各新聞の、正確には各デスクの価値観があらわれているようで、興味深い。
 そういえば、”恋人のように仲がいい”って意味で、「恋人夫婦」って言葉もあるしなぁ。


 夫婦って、なんだろね。