島喰う虫:東京新聞

『虫の浸食で崩壊加速』


 1月7日の東京新聞

 『急速に姿を変えつつある広島県東広島市安芸津町ホボロ島が、波風による風化だけでなく、生物による浸食の作用で崩壊が加速している』という、頭の中が「?」で埋めつくされるような記事だ。


 ホボロ島というのは、瀬戸内に浮かぶ無人島のようなのだが、これがどんどん小さくなっているという。
 『1725年の記録によると、島の周囲は364メートルあったが、100年後には220メートルに縮小。高さ約18メートルだった山も、1955年ごろにはまだ2つ残っていたのが確認できるが、現在は高さ約3メートルの岩が1つあるだけになっている』だって。知ってました?
 ホボロ島の画像


 当然、わたしは知らなかったけれど、なにがすごいって、広島大学の沖村雄二名誉教授の調査では、この島の浸食を進めているのが、ナナツバコツブムシという、体長約1センチのダンゴムシのような虫なのだとか。
 『東西約90メートルの島には茶色の岩が転がり岩には直径1センチほどの穴が無数に開いている』そうで、その穴に住み着くナナツバコツブムシによって穴が拡大され、『岩は無数の穴で弱くなり、波で浸食が進んでいる』というもの。


 ふーん、と感心すればいいのか、ヘーと驚くべきか、『沖村教授は「100万匹はいるのではないか。島全体が巣になっている」と話す』ところに、ゾっとすべきか。
 島喰う虫も好きずき?