たばこ購入額:朝日新聞

『たばこ購入1位・札幌市−自治体なんでもランキング』

朝日新聞12月18日の記事だ。

 『1カ月に1世帯でどれだけ(たばこを)購入しているかを主要都市で比べてみると、札幌が最も多かった』という。
 1710円の札幌がトップで、最下位の鹿児島は326円。北(札幌)と南(鹿児島)で5倍以上の開きがあるのは、驚き。ただ、鹿児島の喫煙率、とくに女性のそれが5.7%と極端に低い理由が、地元の行政関係者が言うように、『女性の喫煙が許容されにくい土地柄なのかも』にあるとすれば、いいんだか、悪いんだか。

 それはともかく。
 これらの数字をよ〜く見ると、なにかヘン。
 というのも、1世帯1カ月あたりのたばこ購入額が最も多い札幌で1700円って、少なくない?

 ちょっとややこしいけれど、1世帯の平均人数を3人と仮定して、その内の75%が成年で、喫煙率を40%とすれば、1世帯に0.675人の喫煙者がいる計算になる。
 ということは、平均値の1700円に1.48を掛けた数字、2516円が、喫煙者ひとり当たりの月額だ。
 だとすると、札幌の喫煙者が1カ月に吸う平均タバコ量は、約8.3箱。
 そして、喫煙率20%の鹿児島の場合、喫煙者ひとり当たりの月額は723円で、タバコに換算すると約2.4箱となる。

 ありえんよなあ。
 成人全体の平均ではなく、喫煙者の平均値が、最少の鹿児島では月2箱強で、最大の札幌でも8箱台だなんて。

 調査をした総務省のホームページを覗いてみると、こういった家計調査は、聞き取りと家計簿からの抜粋を根拠にしてるということだけど、どれだけ信頼できるのだろう?
 たとえば、「餃子の購入額が日本一多いのは宇都宮だ」なんてデータもあるけど、1カ月に餃子を何円分買っているかなんて、ちゃんと答えられる主婦(夫)がいるのだろうか。