CM:朝日新聞

『「正解はCMのあと」は逆効果 視聴者86%「不愉快」』


11月6日、朝日新聞の記事だ。


 『場面を盛り上げるだけ盛り上げておいてから「正解はCMのあとで」「最新情報はこのあとすぐ」。こんなテレビの「山場CM」が多い番組に視聴者が不快感を抱いていることが、榊博文・慶応義塾大教授(社会心理学)らの調査で明らかになり近著で発表された』というもので、『テレビ局側の思惑とは裏腹に、そうしたCMへの好感度が低くなり商品の購買意欲も下がる』と結論付けている。


 「山場CM」というのは、榊先生の命名なんだそうだが、学生ら約700人にアンケートしたところ、CM明けまで引っ張るバージョンについては86%が「不愉快」とし、CM明けに同じ内容を繰り返すバージョンには、『74%が「イライラする」と回答した』という。
 っていうか、アレを不愉快とも思わず、イライラもしない人がいることに驚くが、『山場CMの商品について42%が「好感が持てない」、34%が「買いたくない」と回答』しているのは、多いのか少ないのか。


 また、全CMに占める山場CMの比率を国別に比較したところ、『日本の40%に対し米国は14%で、CMのタイミングが法律で規定されている英国は6%、フランスにいたってはゼロだった』そうだ。


 日本では、CMは企業の自由だと信じられているが、多くの国はそうではない。
 資本主義国でも、たとえばノルウェーでは、ビールのCMはできても、ビールを飲み干すシーンは放送できない。
 さらに資本主義発祥の地(イギリス)で、CMのタイミングを規制しているとは知らなかったが、日本でもタバコのテレビCMが排除された実績があるわけだし。


 それにしても、『CM明けについての説明は親切に告知する意味合いもあると思うが、視聴者の声に対しては謙虚に耳を傾け、その感性に敏感でなければならないと考えている』とのテレビ局のコメントには、失笑するしかない。
 「身内」のテレビ朝日のコメントなんだけど。